牡蠣を開いたときに見える「茶色」や「緑がかった茶色」の部分。
初めて見ると「傷んでいるのでは?」と心配になるかもしれませんが、実はこれは牡蠣の消化器官・中腸腺(ちゅうちょうせん)と呼ばれる大切な器官です。
以下では、この茶色い部分の正体、色の理由、食べても安全なのか、そして風味や栄養面について詳しく解説します。
茶色い部分の正体は「中腸腺(肝膵臓)」
牡蠣の茶色い(または緑がかった)部分は、「中腸腺」と呼ばれる消化器官です。
魚でいう肝臓やすい臓にあたる器官で、牡蠣が海水中の微生物やプランクトンを消化・吸収するための臓器です。
料理業界では「肝(きも)」と呼ばれることもあります。
この中腸腺は、牡蠣が摂取した餌の種類や生息環境によって色が変わります。
緑がかっている場合は、摂取したプランクトンに含まれるクロロフィル(葉緑素)などの色素の影響です。
茶色や緑色になる理由
牡蠣の中腸腺の色が濃くなったり変化したりするのは、次のような要因が関係しています。
- 食べたプランクトンの影響
牡蠣は「ろ過摂食者」と呼ばれる生き物で、海水中の微生物やプランクトンを常にこし取って栄養を得ています。
そのプランクトンの種類や量によって、中腸腺の色が濃くなったり緑っぽくなったりします。 - 環境や季節による変化
春から夏にかけてプランクトンが豊富になると、色が濃く見えることがあります。
ただし、色は一年を通じて餌の種類によって変化するため、季節限定の現象ではありません。 - 種や産地の違い
真牡蠣(マガキ)や岩牡蠣(イワガキ)など、種類や生息環境が異なると、茶色の濃さや色合いも変わります。
これは自然な個体差の範囲内です。
茶色い部分は食べても大丈夫?
結論から言えば、食べてもまったく問題ありません。
この茶色い部分(中腸腺)は、牡蠣の旨味や風味の要でもあり、コクのある味わいを生み出しています。
ただし、中腸腺にはわずかに苦味や磯の香りがあるため、苦味が気になる方は加熱して食べるのがおすすめです。
加熱によって風味がまろやかになり、牡蠣独特の旨味だけを楽しめます。
また、風味の好みによっては調理前に軽く取り除くことも可能ですが、安全性が向上するわけではありません。
あくまで「味の調整」として考えましょう。
茶色い部分と安全性の関係
茶色や緑色の中腸腺は腐敗や異常のサインではありません。
しかし、中腸腺は牡蠣の消化器官であるため、微量の重金属・ノロウイルス・貝毒などが蓄積しやすい部位でもあります。
このため、以下の点に注意すれば安全に美味しく食べられます。
- 生食用の牡蠣を選ぶ:必ず「生食用」表示があるものを選びましょう。
- 加熱調理を徹底する:中心温度85〜90℃で90秒以上加熱すると、ウイルスリスクが低減します。
- 貝毒への注意:一部の貝毒(麻痺性・下痢性など)は加熱しても分解されないため、出荷規制や自治体検査の範囲内で流通している牡蠣のみを使用することが大切です。
つまり、中腸腺の色は安全・不安全の判断材料にはならないという点を覚えておくと安心です。
参考サイト
茶色い部分の栄養価
牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど栄養が豊富な食材です。
中腸腺を含めた全体には、以下のような栄養素が多く含まれています。
- ミネラル類:亜鉛、鉄、銅、カルシウム
- ビタミン類:ビタミンB₁₂、ビタミンB₂、ビタミンD
- 脂肪酸:DHA、EPAなどのオメガ3系脂肪酸
中腸腺にはこれらの成分が特に多く含まれる傾向があり、旨味やコクを生み出すだけでなく、栄養的にも非常に優れた部位です。
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まとめ
- 牡蠣の茶色い部分は中腸腺(肝膵臓)で、牡蠣が餌を消化するための器官。
- 色の違いは食べたプランクトンや環境の影響であり、異常ではありません。
- 食べても問題なく、旨味の強い部位ですが、苦味が気になる人は加熱調理がおすすめ。
- 色の濃さ=安全性とは無関係。生食用表示や加熱、自治体検査を守れば安心。
- 中腸腺は旨味と栄養の源でもあります。
以上、牡蠣の茶色いの部分についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
